南町通はちとややこしい(1)

 仙台市街地の幹線道路の一つ「南町通」ですが、良く知られたその名でありながら結構曖昧なところや不思議なところが多い「通り」です。今回はこの「南町通」の”へ~”なことを書いてみます。全部で4回前後のシリーズになる予定です。



*ph1:ペデストリアンデッキから撮影した「南町通」
7月南町通・駅前-07_17_2020-007 (1024x768).jpg





1):南町通はどこからどこまで?

 少し前に書いた「細横丁の不思議(3)」で、「良覚院丁公園」前の通りについて『Google Mapでは「南町通」となっていますが、あれは誤りです』と、コメントに書いたのですが、あの後ちょっと心配になりまして、現地に行って確かめてみました。ええ、もしかして今は変わっているのかも、という不安があったからです。
*Fig1:「南町通」と「良覚院丁公園」の位置
   昭文社「でっか字まっぷ 仙台」2011年第2版2刷版より
P2でか字まっぷ(部分)_0001.jpg
 上の地図で赤い三角形の印のところが「良覚院丁公園」です。
*ph2:「良覚院丁公園」
7月南町通(元片平丁)-07_17_2020-069 (1024x768).jpg
 で、その「良覚院丁公園」の前の道路、上の地図(Fig1)では「五橋通」となっていますね。赤丸の所です。これをもって私は、Google Mapは誤り、としたわけです。また、私自身の昭和時代からの認識でも、ここは「五橋通」でした。

 ところがです。念のため、と訪れた裁判所前で私は驚くべきものを見つけてしまったのです。(半ば予想はしていたので、「やっぱりか…」でしたが)
*ph3:「裁判所前交差点」
7月南町通・細横丁-07_17_2020-066 (1024x768).jpg
 ここ「裁判所前交差点」は、「南町通」と「細横丁(晩翠通)」、「片平丁(通り)」、「五橋通」、「狐小路」が邂逅する、とても複雑な交差点です。この写真の、通りの名前を記した案内標識に注目してください。
 私とすれば、以下の写真のような形の案内標識を期待していたのですが…
*ph4:こうであって欲しい、と思った案内標識の形<Photoshopで加工>
TP7月南町通・細横丁-07_17_2020-066.JPG
 つまり、「南町通」はここまで、という事を期待していたのです。でも、実際はこの先にも「南町通」が続いていることを、この案内標識は示しています。私の認識とは違っていました
 ならば、この案内標識が示す「南町通」の範囲は何処からどこまでなんだ、という事を調べて見る事にしました。とりあえず、この道を西へ辿って行きます。

 この案内標識はそれほど頻繁に見つかりません。おおむね主要通りとの交差点付近に設置されているようです。なので、先ほどの「裁判所前交差点」からしばらくは見つかりませんで、
   ・ph5:良覚院丁公園前の「高裁前」バス停
7月南町通(元片平丁)-07_17_2020-068 (1024x768).jpg
   ・ph6:片平丁(通り)との交差点
7月南町通(元片平丁)-07_17_2020-074 (1024x768).jpg
   ・ph7:「仙台大神宮」前
7月南町通(元片平丁)-07_17_2020-076 (1024x768).jpg
   ・ph8:琵琶首(現・大手町)
7月南町通(元片平丁)-07_17_2020-081 (1024x768).jpg
付近には件の案内標識はありませんでした。

 しかし、琵琶首の「藤坂」の前まで来ますと、
*ph9:藤坂の手前
7月南町通(元片平丁)・藤坂付近-07_17_2020-089 (1024x768).jpg
藤坂の坂上に案内標識を見つけました。
*ph10:「藤坂」と、二枚の案内標識
7月南町通(元片平丁)・藤坂付近-07_17_2020-096 (1024x768).jpg
 (写真中央の下り階段が「藤坂」です)

*ph11:二枚の案内標識のアップ
7月南町通(元片平丁)・藤坂付近-07_17_2020-091 (1024x768).jpg
 この二枚の案内標識は、「南町通」はここまでで、ここから先は「西公園通」であることを示しています。
 この先百数十㍍も行けば、青葉通の「大町交差点」です。信号機がもう見えています。ずいぶん中途半端な所で「南町通」が終わっていますね。何故なんでしょう? この疑問は次回以降、「南町通」の時代変遷を見て行く中で解き明かしてみたいと思います。


 さて、「南町通」の終端が私の認識していた所とは違っていることがこれで分かった訳ですが、そうなりますと、始点も違っている可能性があります。確かめてみます。

 私の認識では、「南町通」の始まりは冒頭写真(ph1)の「バスプール前交差点」でした。その交差点まで行って件の案内標識を探します。
*ph12:「バスプール前交差点」の案内標識
7月南町通・駅前-07_17_2020-004 (1024x768).jpg
 予想通り、と言いますか、やはり案内標識はここが「南町通」の途中であることを示しています。
 私の学生時代、ここには市電の「東五番丁電停」が在って、市内循環線と長町線の分岐点でした。なので、「南町通」の始まりは此処、という意識が強いです。高校時代は付近の「アイエ書店」や「高山書店」で、よく学習参考書を漁ったものでした。

 それではもう少し東まで行って見ましょう。この「南町通」の東方向への延長は、バスプールの横を通って仙台駅の正面入り口方向へ続いています。
*ph13:ペデストリアンデッキ上から見た仙台駅正面
7月南町通・駅前-07_17_2020-008 (1024x768).jpg
 私の認識は、この通りは「駅前通」なのですが…
 ともあれ、下へ降りてみます。
*ph14:上の写真の地上部
7月南町通・駅前-07_17_2020-013 (1024x768).jpg
 ありゃあ、やっぱり在りましたね。「南町通」はここから、という案内標識が…


 と、いうことで、ここまでの調査結果と、私の記憶、その後調べた事を地図に落とし込んでみます。
*Fig2:案内標識が示す「南町通」の範囲と、他の通りとの関係
pでか字まっぷ(部分)_0001.jpg
 この図で、赤紫色の線が件の案内標識が示す「南町通」の範囲で、赤い線が私が認識していた「南町通」の範囲です。正確には分かりませんが、この「でっか字まっぷ」の「南町通」の範囲も、私の認識と同様だと思われます。
 で、黄色い線は私が認識している「五橋通」、青い線が私が認識している「駅前通」です。だいぶ食い違いがありますね。
 ちなみにですが、仙台市が管理する市道「青葉1165号・南町通1号線」は、「駅前通」と「青葉通」の交差点「駅前交差点」が始点で、本荒町・「五橋通」との交点が終端です。ですが、東口にも「市道宮城野1451号・南町通線」というのがありまして、「南町通」が東口まで続いているかのようになっています。これは、上の地図には赤紫色の破線で記入しておきました。




 さあて、何故このようなややこしい事が起きてしまっているのでしょう?
 それは、この「南町通」が仙台の通りの中でも稀に見るダイナミックな時代変遷を経ていることがその原因であると思います。その過程でこのような認識のずれが起こったものと思われるのです。
 次回以降、「南町通」の時代変遷をいくつかのエピックを採り上げながら説明する中で、この事について考察してみようと思います。

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